優待が好きな人は一度は株主優待クロス取引(つなぎ売り)を考えたことがあるのではないでしょうか。もしくはすでにしている方もいらっしゃると思います。
信用取引の手数料だけでお得に優待が貰えて楽しいですよね。私も利用しています。
一方で、優待クロスは「ずるい」や「せこい」といった声も聞きますよね。 今回は優待クロスのメリットとデメリットを交えながら私の個人的な意見を述べます。
これから優待クロスを始めようとしている方は参考にしてください。
株主優待クロス取引とは
優待クロスとは、株主優待の取得を目的に、同じ銘柄を同じ株数で現物株式の買いと、信用取引の売建(空売り)を同じ値段で約定するように取引することです。 現物の買いで権利を取り、信用売りで権利落ちの下落をカバーするといった感じです。同じ株数・同じ株価(値段)で取引するため、信用売りの手数料は必要ですが株価の変動で損失はなく優待だけ貰えます。
私の個人的な意見
これは弱小投資家のチラシの裏に書く内容なのであまり気にしないで下さい(笑)
ご存じの通り私は株主優待が大好き投資家としてさせてもらってます(←誰も知らない)。しかし、マイノリティかもしれませんが私は優待クロスはどちらかというと反対派です。もちろん優待クロスは不法ではありませんし、お得な仕組みなのでどんどん使うのがいいとは思っています。私たち投資家側は提供されているサービスを使っているだけですし、証券会社も優待クロスを大々的に勧めています。
優待クロスは個人投資家には少しの手数料で優待が貰えてお得!、証券会社は空売りの手数料や賃料が貰えて利益になる。しかし優待制度を導入している企業は優待クロス株主や1日株主のためにかなりのコストがかかってしまします。それでも吉野家などたくさんの企業は1日株主に優待食事券を渡していますが企業側にメリットはあるのでしょうか。私みたいな普通の主婦にはわからないマーケティングのメリットがあるんですかね?
そして反対の理由ですが、優待クロスで人気の銘柄は株主優待を廃止しやすいような気がしています。廃止理由として株主が増えすぎ、公平な還元などを理由に廃止している企業ももちろんあると思いますがクロス民の影響も少なからずあると思います。
保有株廃止で残念だったのはオリックス、みずほリース、JT、日本取引所グループ、VTホールディングスなどなどたくさんあります。
優待が廃止されると優待クロスをしている人が次の優待クロスできる銘柄に集まります。そしてそこが廃止するとまた次の、、、この繰り返しで優待廃止の流れが続くと長期で保有している株主はちょっとモチベーション下がりますよね。
なので企業には個人的なお願いがあるのですが廃止を考える前にクロス対策を検討していただきたいです。
私が考える対策として
- 1年以上保有など条件を付けて長期保有者のみ
- 端株クロス対策に保有認定を100株にしそれを抜き打ちでする
この2つの対策を導入するとほぼクロスされないのではないでしょうか(笑)
地方銀行系は1年以上保有の条件をつけている企業も多いですし、最近ではヒューリックや日本マクドナルド、KDDIなどの有名企業も長期保有条件を導入しました。サンフロンティア不動産も長期の認定が厳しくなりましたしね。他の企業も是非長期保有条件を導入してクロス対策をほしいです。私の保有銘柄で特に長期保有条件を導入してほしい企業はエスリード、サムティ、リコーリース、全国保証、是非対策お願いします。
でも私みたいな最低単元の投資家も1日株主も大口投資家や企業からみたらどんぐりの背比べなのは重々承知しています。
株主優待クロス取引のメリット
ここからは優待クロスのメリットも述べていきます。
優待品が貰える
一番のメリットはリスクを負うことなく、お得に優待品がいっぱい貰えて嬉しいということです。私も優待品を貰うために投資しているので気持ちはめちゃくちゃわかります。
暴落に強い
次に暴落に強いということです。優待クロスは基本的に空売り、もしくは現金ポジションでいることが多いので暴落があった時にもダメージが少ないです。
普段は優待クロスをたしなみ、そして年に数回ある暴落時に待機中の現金を投入しキャピタルゲインを狙うという戦略がとれます。
デフレに強い
日本は少子化が加速しています。将来、日本経済が低迷して、日本株が下がると予想するなら長期保有や買いポジションを持つより優待クロスの方がいい投資成績になるかもしれません。
株主優待クロス取引のデメリット
しかし考慮しなければいけないデメリットもあります。
インフレに弱い
優待クロスはインフレや経済の成長についていけません。多くの資金を待機させる優待クロスでは株価の値上がりの恩恵をうけられないです。さらに個人投資家の最大の武器である長期投資を自ら放棄してしまっています。
特に20代、30代の若い人がせっかくの若さという武器を使って長期投資できる機会を放棄するのは本当にもったいないです。そしてインフレで株価が上がっていくと優待の内容は変わらなくても必要資金が増えてしまいます。
優待クロスはじり貧
これから優待を廃止する企業は増えていくと思います。また、長期保有条件をつける企業も増えますし一度長期保有条件をつけた銘柄が元の条件に戻すことはまずないでしょう。
そして減り続ける優待を優待クロスをメインでしている方と取り合うことになります。
手間がかかる
優待クロスは手間と時間がかなり掛かります。在庫や資金の管理をしなくてはいけませんし、また人気の優待やクオカードは在庫の取り合いが激しく決められた時間にスマホとにらめっこをしたり抽選に参加したりと生活に支障がでてきます。
17時~19時なんて子どものお迎え、晩ご飯やお風呂などゴールデンタイムです。その時間は子どもと過ごしたいですよね。
一方、インデックス投資や長期高配当投資ではほったらかしで大丈夫なので時間に余裕ができます。
そして手間をかけた割に争奪戦に敗れ優待が獲得できなければ利回りが下がりタイムパフォーマンスが悪くなってしまいます。
結局オルカンの方が年間利回り高かったりする
まとめ
メリット | デメリット |
---|---|
優待品が貰える 暴落に強い デフレに強い | インフレに弱い 優待クロスはじり貧 手間がかかる |
ただ優待が欲しいという理由だけで優待クロスを始めるのではなくメリットデメリットしっかり考えてしましょう。
優待クロスがしたいのであれば余剰資金ではなく生活防衛費でするのがいいのではないかと私は考えています。
優待クロスではすぐに資金が返ってくるので生活防衛費でも問題ないです。権利日が近づいてきたらふらっと在庫を眺めて余っている銘柄があれば生活防衛費で確保するぐらいのゆるいスタイルならインフレに対応でき時間も取られませんし楽しく続けられるのではないでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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